高校化学では、特に指定がなければ 「0℃(273.15 K)、1 atm」を標準状態とすることが多い。 このとき理想気体 1 mol の体積はおよそ \[ V_m \approx 22.4\ \mathrm{L/mol} \] となる。
温度が一定(等温条件)で、一定量の気体について \[ pV = \text{一定} \] が成り立つ。 圧力が大きくなると体積は小さくなり、逆に圧力が小さくなると体積は大きくなる。
圧力が一定で、一定量の気体について \[ \frac{V}{T} = \text{一定} \] が成り立つ(温度は絶対温度で表す必要がある)。 温度が高くなるほど体積は大きくなる。
温度と圧力が一定であれば、 \[ \frac{V}{n} = \text{一定} \] となる。 → 同温・同圧の気体では、体積比 = 物質量(mol)比。
上の 3 つをまとめると、 一定量の気体について \[ \frac{pV}{T} = \text{一定} \] となる。
気体を「分子の体積は無視でき、分子間に力は働かない」と仮定したモデルを 理想気体という。 理想気体では \[ pV = nRT \] が成り立つ。ここで
例:温度・圧力・体積から物質量 \(n\) を求める: \[ n = \frac{pV}{RT}. \] ガス反応の量的計算(化学量論)と組み合わせて使う。
混合気体の全圧 \(p\) は、それぞれの成分気体が単独で同じ体積を占めたと仮定したときの 圧力(分圧)の和になる: \[ p = p_1 + p_2 + \cdots. \]
各成分の分圧は \[ p_i = \frac{n_i}{n_{\text{total}}} p \] と表せる(\(n_i\):成分 i の物質量)。
例:水上置換で集めた気体では、水蒸気の分圧を引く必要がある: \[ p_{\text{気体}} = p_{\text{全体}} - p_{\mathrm{H_2O}}. \] これを用いて、発生気体の物質量を正しく求める。
気体は分子の熱運動によって自然に混ざり合う(拡散)。 軽い気体ほど速く拡散しやすい。
同温同圧で、2 種類の気体の拡散速度 \(v_1, v_2\) は、 モル質量 \(M_1, M_2\) に対して \[ \frac{v_1}{v_2} = \sqrt{\frac{M_2}{M_1}} \] の関係がある。
高圧・低温では、分子の体積や分子間力の影響が大きくなり、 理想気体の状態方程式からずれ(実在気体)を示す。 高校では「理想気体は近似モデルである」という理解ができれば十分。