高校化学 気体

C1. 気体の性質と状態量(圧力・体積・温度・物質量)

(1) 気体の特徴

(2) 気体の状態を表す 4 つの量

(3) 標準状態(STP)

高校化学では、特に指定がなければ 「0℃(273.15 K)、1 atm」を標準状態とすることが多い。 このとき理想気体 1 mol の体積はおよそ \[ V_m \approx 22.4\ \mathrm{L/mol} \] となる。

(4) 圧力の単位

C2. 気体の法則(ボイル・シャルル・アボガドロ)

(1) ボイルの法則(圧力と体積)

温度が一定(等温条件)で、一定量の気体について \[ pV = \text{一定} \] が成り立つ。 圧力が大きくなると体積は小さくなり、逆に圧力が小さくなると体積は大きくなる。

(2) シャルルの法則(体積と温度)

圧力が一定で、一定量の気体について \[ \frac{V}{T} = \text{一定} \] が成り立つ(温度は絶対温度で表す必要がある)。 温度が高くなるほど体積は大きくなる。

(3) アボガドロの法則(体積と物質量)

温度と圧力が一定であれば、 \[ \frac{V}{n} = \text{一定} \] となる。 → 同温・同圧の気体では、体積比 = 物質量(mol)比。

(4) ボイル・シャルルの法則の統合

上の 3 つをまとめると、 一定量の気体について \[ \frac{pV}{T} = \text{一定} \] となる。

C3. 理想気体の状態方程式と分圧の法則

(1) 理想気体の状態方程式

気体を「分子の体積は無視でき、分子間に力は働かない」と仮定したモデルを 理想気体という。 理想気体では \[ pV = nRT \] が成り立つ。ここで

(2) 状態方程式の利用例

例:温度・圧力・体積から物質量 \(n\) を求める: \[ n = \frac{pV}{RT}. \] ガス反応の量的計算(化学量論)と組み合わせて使う。

(3) 混合気体とドルトンの分圧の法則

混合気体の全圧 \(p\) は、それぞれの成分気体が単独で同じ体積を占めたと仮定したときの 圧力(分圧)の和になる: \[ p = p_1 + p_2 + \cdots. \]

各成分の分圧は \[ p_i = \frac{n_i}{n_{\text{total}}} p \] と表せる(\(n_i\):成分 i の物質量)。

(4) 分圧の法則と気体反応

例:水上置換で集めた気体では、水蒸気の分圧を引く必要がある: \[ p_{\text{気体}} = p_{\text{全体}} - p_{\mathrm{H_2O}}. \] これを用いて、発生気体の物質量を正しく求める。

C4. 気体の拡散とグラハムの法則(発展)

(1) 気体の拡散

気体は分子の熱運動によって自然に混ざり合う(拡散)。 軽い気体ほど速く拡散しやすい。

(2) グラハムの法則(発展)

同温同圧で、2 種類の気体の拡散速度 \(v_1, v_2\) は、 モル質量 \(M_1, M_2\) に対して \[ \frac{v_1}{v_2} = \sqrt{\frac{M_2}{M_1}} \] の関係がある。

(3) 実在気体との違い(概念)

高圧・低温では、分子の体積や分子間力の影響が大きくなり、 理想気体の状態方程式からずれ(実在気体)を示す。 高校では「理想気体は近似モデルである」という理解ができれば十分。

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