古典制御理論とは、制御対象を ( ① )・( ② )な微分方程式で表し、 それを ( ③ )変換によって ( ④ )関数として扱い、 主に ( ⑤ )応答を用いて安定性や性能を評価・設計する制御理論である。
古典制御理論とは、制御対象を ( ①線形 )・( ②時不変 )な微分方程式で表し、 それを ( ③ラプラス )変換によって ( ④伝達 )関数として扱い、 主に ( ⑤周波数 )応答を用いて安定性や性能を評価・設計する制御理論である。
制御系における線形性とは、入力と出力の関係が( ① )の原理を満たす性質のこと。
入力 u₁(t), u₂(t) に対する出力を y₁(t), y₂(t) としたとき、
入力 u(t) = a u₁(t) + b u₂(t) に対する出力が
y(t) =( ② )
となること。
制御系における線形性とは、入力と出力の関係が( ①重ね合わせ )の原理を満たす性質のこと。
入力 u₁(t), u₂(t) に対する出力を y₁(t), y₂(t) としたとき、
入力 u(t) = a u₁(t) + b u₂(t) に対する出力が
y(t) =( ②a y₁(t) + b y₂(t) )
となること。
制御系における時不変性とは、ある入力 u(t) に対する出力が y(t) であるとき、 入力を時間方向にt₀だけずらした( ① )を与えると、 出力も同様に ( ② ) となる性質をいう。
制御系における時不変性とは、ある入力 u(t) に対する出力が y(t) であるとき、 入力を時間方向にt₀だけずらした(① u(t − t₀)) を与えると、 出力も同様に (② y(t − t₀)) となる性質をいう。
すべての初期値を( ① )とした場合の出力信号のラプラス変換と入力信号のラプラス変換の比を伝達関数という。
すべての初期値を( ①0 )とした場合の出力信号のラプラス変換と入力信号のラプラス変換の比を伝達関数という。
関数 \( f(t) \) に対するラプラス変換とは,
複素数 \( s=\sigma+j\omega \) を用いて,
\( t \ge 0 \) において
\[
\mathcal{L}\{f(t)\}
= \int_{0}^{\infty} f(t)\,( ① )\,dt
\]
によって定義される積分変換であり,
その結果を\( F(s) \)と表す。
関数 \( f(t) \) に対するラプラス変換とは,
複素数 \( s=\sigma+j\omega \) を用いて,
\( t \ge 0 \) において
\[
\mathcal{L}\{f(t)\}
= \int_{0}^{\infty} f(t)\,( ① e^{-st} )\,dt
\]
によって定義される積分変換であり,
その結果を \( F(s) \) と表す。
ラプラス変換は線形性をもつ。
すなわち,任意の定数 \(a,b\) と関数 \(f(t),g(t)\) に対して
\[
\mathcal{L}\{a f(t) + b g(t)\}
= ( ① )F(s) + ( ② )G(s)
\]
が成り立つ(ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\},\;G(s)=\mathcal{L}\{g(t)\}\))。
ラプラス変換は線形性をもつ。
すなわち,任意の定数 \(a,b\) と関数 \(f(t),g(t)\) に対して
\[
\mathcal{L}\{a f(t) + b g(t)\}
= ( ① a )F(s) + ( ② b )G(s)
\]
が成り立つ(ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\},\;G(s)=\mathcal{L}\{g(t)\}\))。
微分のラプラス変換を導出する。ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\}\) とする。
まず定義より
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= \int_{0}^{\infty} f'(t)\,e^{-st}\,dt
\]
ここで部分積分を用いる。
\[
\int_{0}^{\infty} f'(t)e^{-st}dt
= \left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}
+ ( ① )\int_{0}^{\infty} f(t)e^{-st}dt
\]
さらに \(\int_{0}^{\infty} f(t)e^{-st}dt = F(s)\) より
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= \left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}
+ ( ② )
\]
ここで \(\lim_{t\to\infty} f(t)e^{-st}=0\) とみなせるとき,
\(\left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}=( ③ )\) となる。
よって
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= ( ④ )
\]
さらに初期値 \(f(0)= 0\) とすると,
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= ( ⑤ )
\]
微分のラプラス変換を導出する。ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\}\) とする。
まず定義より
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= \int_{0}^{\infty} f'(t)\,e^{-st}\,dt
\]
ここで部分積分を用いる。
\[
\int_{0}^{\infty} f'(t)e^{-st}dt
= \left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}
+ ( ①s )\int_{0}^{\infty} f(t)e^{-st}dt
\]
さらに \(\int_{0}^{\infty} f(t)e^{-st}dt = F(s)\) より
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= \left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}
+ ( ②sF(s) )
\]
ここで \(\lim_{t\to\infty} f(t)e^{-st}=0\) とみなせるとき,
\(\left[ f(t)e^{-st} \right]_{0}^{\infty}=( ③-f(0) )\) となる。
よって
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= ( ④ sF(s) - f(0) )
\]
さらに初期値 \(f(0)= 0\) とすると,
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}
= ( ⑤sF(s) )
\]
積分のラプラス変換を導出する。
ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\}\)、\(G(s)=\mathcal{L}\{g(t)\}\) とする。
まず
\[
g(t)=\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau
\]
とおくと,
\[
g'(t)=( ① ), \qquad g(0)=( ② )
\]
ここで微分のラプラス変換
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=sG(s)-g(0)
\]
を用いると,
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=sG(s)-g(0)=( ③ )
\]
一方で \(g'(t)=\) ( ① )より
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=\mathcal{L}\{( ① )\}=( ④ )
\]
したがって
\[
( ③ )=( ④ )
\]
よって
\[
G(s)=( ⑤ )
\]
最後に \(G(s)=\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}\) であるから,
\[
\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}=( ⑤ )
\]
積分のラプラス変換を導出する。
ただし \(F(s)=\mathcal{L}\{f(t)\}\)、\(G(s)=\mathcal{L}\{g(t)\}\) とする。
まず
\[
g(t)=\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau
\]
とおくと,
\[
g'(t)=( ①f(t) ), \qquad g(0)=( ②0 )
\]
ここで微分のラプラス変換
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=sG(s)-g(0)
\]
を用いると,
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=sG(s)-g(0)=( ③sG(s) )
\]
一方で \(g'(t)=\) ( ①f(t) )より
\[
\mathcal{L}\{g'(t)\}=\mathcal{L}\{( ①f(t) )\}=( ④F(s) )
\]
したがって
\[
( ③sG(s) )=( ④F(s) )
\]
よって
\[
G(s)=( ⑤\frac{1}{s}F(s) )
\]
最後に \(G(s)=\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}\) であるから,
\[
\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}=( ⑤\frac{1}{s}F(s) )
\]
入力を \(x(t)\),出力を \(y(t)\) とする一次遅れ(ローパス)は
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\]
で表される。初期値は \(y(0)=0\) とし、1次遅れの伝達関数を導出する。なお \(X(s)=\mathcal{L}\{x(t)\},\ Y(s)=\mathcal{L}\{y(t)\}\) とする。
両辺をラプラス変換すると
\[
\mathcal{L}\left\{T\frac{dy}{dt}+y\right\}
=\mathcal{L}\{x\}
\]
線形性より
\[
T\,\mathcal{L}\left\{\frac{dy}{dt}\right\}
+\mathcal{L}\{y\}
=X(s)
\]
微分のラプラス変換
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{dy}{dt}\right\}=sY(s)-y(0)
\]
を代入すると
\[
T\left(( ① )\right)+Y(s)=X(s)
\]
整理して
\[
( ② )Y(s)=X(s)+Ty(0)
\]
初期値 \(y(0)=0\) より
\[
( ② )Y(s)=X(s)
\]
よって伝達関数 \(G(s)=\dfrac{Y(s)}{X(s)}\) は
\[
G(s)=( ③ )
\]
入力を \(x(t)\),出力を \(y(t)\) とする一次遅れ(ローパス)は
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\]
で表される。初期値は \(y(0)=0\) とし、1次遅れの伝達関数を導出する。なお \(X(s)=\mathcal{L}\{x(t)\},\ Y(s)=\mathcal{L}\{y(t)\}\) とする。
両辺をラプラス変換すると
\[
\mathcal{L}\left\{T\frac{dy}{dt}+y\right\}
=\mathcal{L}\{x\}
\]
線形性より
\[
T\,\mathcal{L}\left\{\frac{dy}{dt}\right\}
+\mathcal{L}\{y\}
=X(s)
\]
微分のラプラス変換
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{dy}{dt}\right\}=sY(s)-y(0)
\]
を代入すると
\[
T\left(( ① sY(s)-y(0) )\right)+Y(s)=X(s)
\]
整理して
\[
( ② Ts+1 )Y(s)=X(s)+Ty(0)
\]
初期値 \(y(0)=0\) より
\[
( ② Ts+1 )Y(s)=X(s)
\]
よって伝達関数 \(G(s)=\dfrac{Y(s)}{X(s)}\) は
\[
G(s)=( ③ \frac{1}{Ts+1} )
\]
一次遅れの式は物理系にも多く現れる。代表例として CR 回路を考える。
入力電圧を \(v_{\mathrm{in}}(t)\),抵抗にかかる電圧を \(v_R(t)\),
コンデンサ電圧を \(v_C(t)\) とする。
また、抵抗の抵抗値を\(R\)、コンデンサの静電容量を\(C\)とする。
CとRは直列に接続されているとし、回路の電圧和より
\[
v_{\mathrm{in}}(t)= v_R(t) + v_C(t)
\]
コンデンサに蓄えられる電荷を \(q=Cv_C(t)\) とすると,
回路を流れる電流は、これの時間微分をとり
\[
i(t)=( ① )\frac{dv_C(t)}{dt}
\]
この電流を用いて抵抗の電圧を表すと
\[
v_R(t)=( ② )\,i(t)
\]
以上をまとめると
\[
( ③ )\frac{dv_C(t)}{dt}+v_C(t)=v_{\mathrm{in}}(t)
\]
これは一次遅れモデル
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\]
と同一の形であり,係数を比較すると
\[
T=( ④ ), \quad x(t)=( ⑤ ), \quad y(t)=( ⑥ )
\]
ここで入力が \(t>0\) において一定値
\[
v_{\mathrm{in}}(t)=V_0
\]
と与えられたとき,
初期値 \(v_C(0)=0\) のもとでの解は
\[
v_C(t)= V_0\left(1-e^{-t/(RC)}\right)
\]
このときの波形は,
初期値 0 から最終値 \(V_0\) に向かって、時定数( ⑦ )で
指数関数的に立ち上がる形となる。
一次遅れの式は物理系にも多く現れる。代表例として CR 回路を考える。
入力電圧を \(v_{\mathrm{in}}(t)\),抵抗にかかる電圧を \(v_R(t)\),
コンデンサ電圧を \(v_C(t)\) とする。
また、抵抗の抵抗値を\(R\)、コンデンサの静電容量を\(C\)とする。
CとRは直列に接続されているとし、回路の電圧和より
\[
v_{\mathrm{in}}(t)= v_R(t) + v_C(t)
\]
コンデンサに蓄えられる電荷を \(q=Cv_C(t)\) とすると,
回路を流れる電流は、これの時間微分をとり
\[
i(t)=( ①C )\frac{dv_C(t)}{dt}
\]
この電流を用いて抵抗の電圧を表すと
\[
v_R(t)=( ②R )\,i(t)
\]
以上をまとめると
\[
( ③RC )\frac{dv_C(t)}{dt}+v_C(t)=v_{\mathrm{in}}(t)
\]
これは一次遅れモデル
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\]
と同一の形であり,係数を比較すると
\[
T=( ④RC ), \quad x(t)=( ⑤v_{\mathrm{in}}(t) ), \quad y(t)=( ⑥ v_C(t )
\]
ここで入力が \(t>0\) において一定値
\[
v_{\mathrm{in}}(t)=V_0
\]
と与えられたとき,
初期値 \(v_C(0)=0\) のもとでの解は
\[
v_C(t)= V_0\left(1-e^{-t/(RC)}\right)
\]
このときの波形は,
初期値 0 から最終値 \(V_0\) に向かって、時定数( ⑦RC )で
指数関数的に立ち上がる形となる。
位置形PIDアルゴリズム(tの式)をラプラス変換し,伝達関数
\(\dfrac{MV(s)}{EV(s)}\) を導出する。
ただし \(EV(s)=\mathcal{L}\{ev(t)\},\ MV(s)=\mathcal{L}\{mv(t)\}\) とする。
<ここで用いるラプラス変換>
(1)微分:時間領域の微分はs領域ではsを掛ける
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}=sF(s)-f(0)
\quad\Rightarrow\quad
f(0)=0\ \text{なら}\ \mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}=sF(s)
\]
(2)積分:時間領域の積分はs領域ではsで割る
\[
\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}=\frac{1}{s}F(s)
\]
(3)一次遅れ(ローパス):
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\quad\Rightarrow\quad
\frac{Y(s)}{X(s)}=\frac{1}{Ts+1}
\]
位置形PIDアルゴリズムの式は
\[
mv(t)=K_p\left(
ev(t)
+\frac{1}{T_i}\int_{0}^{t} ev(\tau)\,d\tau
+T_d\frac{dev(t)}{dt}
\right)
\]
なお\(K_p, T_i, T_d\) は制御ゲインで、以下の対応関係がある。
\[
K_p=\frac{100}{P}, \qquad
T_i=I, \qquad
T_d=D
\]
位置形PIDアルゴリズムの式の両辺をラプラス変換する。ここでは \(ev(0)=0\) とする。
まず線形性より
\[
MV(s)=K_p\left(
( ① )
+\frac{1}{T_i}( ② )
+T_d( ③ )
\right)
\]
整理して \(EV(s)\) をくくると
\[
MV(s)=K_p\left(( ④ )\right)EV(s)
\]
よって理想微分を用いた位置形PIDの伝達関数は
\[
\frac{MV(s)}{EV(s)}=( ⑤ )
\]
ここで、理想微分項は周波数が高くなるほどゲインが増大し, 計測ノイズや量子化誤差を過度に増幅しやすい。
そのため実装では,微分項に一次遅れ(ローパスフィルタ)を付加して 高周波成分を抑えた「不完全微分(実用微分)」を用いる。
微分項に一次遅れ(ローパスフィルタ)を直列に挿入して
実用微分(不完全微分)を構成する。
ローパスの伝達関数を
\[
G_f(s)=\frac{1}{1+\tau s}
\]
とすると,微分項 \(T_ds\) は
\[
T_ds\ \rightarrow\ T_ds\,G_f(s)=\frac{T_ds}{1+\tau s}
\]
さらに \(\tau=\eta T_d\ (\eta>0)\) とおくと,不完全微分項は
\[
\frac{T_ds}{1+\tau s}=( ⑥ )
\]
よって不完全微分を用いた位置形PIDの伝達関数は
\[
\frac{MV(s)}{EV(s)}=K_p\left(
1+\frac{1}{T_is}+( ⑦ )
\right)
\]
位置形PIDアルゴリズム(tの式)をラプラス変換し,伝達関数
\(\dfrac{MV(s)}{EV(s)}\) を導出する。
ただし \(EV(s)=\mathcal{L}\{ev(t)\},\ MV(s)=\mathcal{L}\{mv(t)\}\) とする。
<ここで用いるラプラス変換>
(1)微分:時間領域の微分はs領域ではsを掛ける
\[
\mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}=sF(s)-f(0)
\quad\Rightarrow\quad
f(0)=0\ \text{なら}\ \mathcal{L}\left\{\frac{df(t)}{dt}\right\}=sF(s)
\]
(2)積分:時間領域の積分はs領域ではsで割る
\[
\mathcal{L}\left\{\int_{0}^{t} f(\tau)\,d\tau\right\}=\frac{1}{s}F(s)
\]
(3)一次遅れ(ローパス):
\[
T\frac{dy(t)}{dt}+y(t)=x(t)
\quad\Rightarrow\quad
\frac{Y(s)}{X(s)}=\frac{1}{Ts+1}
\]
位置形PIDアルゴリズムの式は
\[
mv(t)=K_p\left(
ev(t)
+\frac{1}{T_i}\int_{0}^{t} ev(\tau)\,d\tau
+T_d\frac{dev(t)}{dt}
\right)
\]
なお\(K_p, T_i, T_d\) は制御ゲインで、以下の対応関係がある。
\[
K_p=\frac{100}{P}, \qquad
T_i=I, \qquad
T_d=D
\]
位置形PIDアルゴリズムの式の両辺をラプラス変換する。ここでは \(ev(0)=0\) とする。
まず線形性より
\[
MV(s)=K_p\left(
( ① EV(s) )
+\frac{1}{T_i}( ② \frac{1}{s}EV(s) )
+T_d( ③ sEV(s) )
\right)
\]
整理して \(EV(s)\) をくくると
\[
MV(s)=K_p\left(( ④ 1+\frac{1}{T_is}+T_ds )\right)EV(s)
\]
よって理想微分を用いた位置形PIDの伝達関数は
\[
\frac{MV(s)}{EV(s)}=( ⑤ K_p\left(1+\frac{1}{T_is}+T_ds\right) )
\]
ここで、理想微分項は周波数が高くなるほどゲインが増大し, 計測ノイズや量子化誤差を過度に増幅しやすい。
そのため実装では,微分項に一次遅れ(ローパスフィルタ)を付加して 高周波成分を抑えた「不完全微分(実用微分)」を用いる。
微分項に一次遅れ(ローパスフィルタ)を直列に挿入して
実用微分(不完全微分)を構成する。
ローパスの伝達関数を
\[
G_f(s)=\frac{1}{1+\tau s}
\]
とすると,微分項 \(T_ds\) は
\[
T_ds\ \rightarrow\ T_ds\,G_f(s)=\frac{T_ds}{1+\tau s}
\]
さらに \(\tau=\eta T_d\ (\eta>0)\) とおくと,不完全微分項は
\[
\frac{T_ds}{1+\tau s}=( ⑥ \frac{T_ds}{1+\eta T_ds} )
\]
よって不完全微分を用いた位置形PIDの伝達関数は
\[
\frac{MV(s)}{EV(s)}=K_p\left(
1+\frac{1}{T_is}+( ⑦ \frac{T_ds}{1+\eta T_ds} )
\right)
\]