ダイオードは「一方向にしか電流を流さない」素子であり、 電源回路(AC→DC 変換)、保護回路、検波回路、電圧基準など 多くの電子回路の基礎となる。
この章では 整流回路 → 平滑回路 → 電圧制御 → 保護回路 の流れで整理する。
入力が正のときのみ電流が流れ、 負のときはダイオードが遮断する。
\[ v_o(t) = \begin{cases} v_s(t) - V_D & (v_s(t) > V_D) \\ 0 & (v_s(t) \le 0) \end{cases} \]
ダイオードを 4 個用いて、入力 AC の正負どちらの半周期でも 負荷に同方向の電流が流れるようにする。
\[ v_o(t) = |v_s(t)| - 2 V_D \] (ダイオードを 2 個通るため、電圧降下が 2 倍)
整流後の脈流(パルス状の DC)に対し コンデンサが充電・放電しリップルを減らす:
\[ v_o(t) \approx V_{\text{peak}} - \frac{I_{\text{load}}}{C} \Delta t \]
全波整流すれば周期は \(T/2\)
\[ V_r \approx \frac{I_{\text{load}}}{2 f C} \]
逆方向に一定以上の電圧をかけると、 電圧がほぼ一定(降伏電圧 \(V_Z\))に保たれる。
\[ V_o \approx V_Z \]
負荷変動に対して電圧を安定化。
ダイオード+平滑コンデンサで、 振幅変調波(AM)の包絡線を取り出す。
信号の最大電圧をダイオードで制限する。
出力電圧の例: \[ v_o(t) \approx V_{\text{ref}} + V_D \]
インダクタ負荷のスイッチング時に発生する 高電圧スパイクを吸収し、素子を保護する。
リレー・モータのコイルなど、電流がいきなり止まると \[ V_L = L\frac{di}{dt} \] により高電圧が発生する。 ダイオードで電流の逃げ道(ループ)を作って保護する。
典型的な AC–DC 電源は次の流れ:
電子機器のもっとも基本となる電源回路である。