音楽理論 ダイアトニックコード

3-1. ダイアトニックコードとは

ダイアトニックコードとは、あるキーのスケールの音だけを使って 3度堆積で作られるコード群のこと。 「そのキーの中で、自然に出てくるコードの家族」と考えられる。

例:Cメジャースケール C D E F G A B の各音から 3度堆積で作ると、7つのコードが得られる。

3-2. メジャーキーのダイアトニックコード

◆ Cメジャーキーの例

Cメジャースケール:C D E F G A B

一般に、メジャーキーのダイアトニックコードのパターンは:

I△7 – IIm7 – IIIm7 – IV△7 – V7 – VIm7 – VIIm7♭5

これがジャズにおける「コード進行の土台」となる。

3-3. マイナーキーのダイアトニックコード(概要)

マイナーキーでは、どのスケール(ナチュラル / ハーモニック / メロディック)を 採用するかによってダイアトニックコードが少し変化する。 ジャズでは主に ハーモニックマイナー / メロディックマイナーが重要。

◆ Aナチュラルマイナーの例

A B C D E F G

◆ ハーモニックマイナーでのポイント

ハーモニックマイナーでは 7th を半音上げることで、V7 → Im の強い進行が得られる。

例:Aハーモニックマイナー:A B C D E F G# → E7(E G# B D)が V7 として機能し、Am に強く解決する。

実戦上は、「マイナーキーの II–V–I」として IIm7♭5 – V7 – Im の進行が非常に頻出する。

3-4. 機能和声:トニック / サブドミナント / ドミナント

ダイアトニックコードは、役割ごとに以下の 3 つに分類できる:

◆ Cメジャーキーの機能分類(代表的な例)

コード進行はだいたい、

T → S → D → T

という大きな流れの中に位置づけられることが多い。

3-5. 基本的なカデンツ(II–V–I など)

◆ メジャーキーの II–V–I

ジャズで最重要の進行:

IIm7 → V7 → I△7

例:Cメジャーキー

機能で見ると:

S(IIm7) → D(V7) → T(I△7)

◆ I–VI–II–V(循環コード)

もう一つの頻出パターン:

I△7 → VIm7 → IIm7 → V7

例:Cメジャーキー

これは「循環コード」とも呼ばれ、 スタンダード曲の多くに現れる。

3-6. マイナーの II–V–I

マイナーキーの基本進行は:

IIm7♭5 → V7 → Im(△7 or m6)

例:Aマイナーキー

このとき V7 には、しばしば オルタードテンション が加えられる (E7(♭9,♯9,♭13) など)。

3-7. ダイアトニックコードの「置き換え」発想(入口だけ)

ジャズでは、同じ機能(T / S / D)を持つコードを 互いに置き換えて使うことができる。

◆ 同じ機能の中での入れ替え

実戦的には、 「今鳴っているコードは、キーの中でどの機能か?」 を意識するだけでも、コード進行が整理されて見えてくる。

次の第4章では、特にジャズらしさの中心である ドミナントの発展(セカンダリードミナント・裏コード・トライトーン・サブスティチュート) を扱う。

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