高校物理 原子・量子

E1. 原子構造と原子モデル

(1) 原子の構造

原子は

から構成される。

(2) トムソン模型(ぶどうパン模型)

原子は正の電気を帯びた球の中に電子が散らばっているという古いモデル。 後の実験的事実と合わず否定される。

(3) ラザフォードの散乱実験

アルファ粒子を金箔に当てると、ごく一部が大きく曲がることが観察された。 → 原子の中心に強く正に帯電した原子核が存在することを示した。

(4) ボーアの原子模型(高校で最重要)

電子は特定の軌道(定常軌道)だけをとり、その軌道では放射をしない。 軌道上の角運動量は \[ mvr = n\hbar \quad (n = 1,2,3,\dots) \] の量子条件を満たす。 水素原子のエネルギー準位は \[ E_n = -\frac{13.6\ \mathrm{eV}}{n^2} \] で表され、遷移により光(スペクトル線)が放出される。

(5) 水素原子スペクトル

エネルギー差 \[ \Delta E = E_m - E_n \] が光子のエネルギー \[ h\nu = \frac{hc}{\lambda} \] に一致するとき、その波長のスペクトル線が現れる。

E2. 光の粒子性(光電効果・コンプトン効果)

(1) 光電効果

光が金属表面に当たると電子が飛び出す現象。 アインシュタインは光がエネルギー \(h\nu\) をもつ粒子(光子)として振る舞うと説明した。

電子が飛び出す条件は \[ h\nu > W, \] \(W\):仕事関数。

飛び出した電子の最大運動エネルギーは \[ K_{\max} = h\nu - W. \]

(2) 実験事実(波動説だけでは説明困難な点)

(3) コンプトン効果(発展)

X 線が電子に散乱されると、波長が増加する現象。 光を粒子(光子)と考え、運動量保存則を適用すると説明できる: \[ \Delta\lambda = \lambda' - \lambda = \frac{h}{m_e c}(1-\cos\theta). \]

E3. 波と粒子の二重性(量子の基本原理)

(1) ド・ブロイ波長

物質粒子(電子など)も波として振る舞うことが実験で確認されている。 粒子の運動量を \(p\) とすると、 \[ \lambda = \frac{h}{p}. \]

(2) 電子線の回折

電子を結晶に当てると回折像が得られる → 波動性の証拠。 この事実はド・ブロイの提案を実証した。

(3) 不確定性原理(高校では概念のみ)

粒子の位置と運動量を同時に正確に測定することはできない。 (厳密式は大学レベル)

(4) 波動性と粒子性の相補性

光や電子は状況によって波としても粒子としても振る舞う。 この性質を二重性という。

E4. 原子核と放射線

(1) 原子核の構成

原子核は陽子(正電荷)と中性子(電荷なし)からなる。 核子数 \(A\)、陽子数 \(Z\)、中性子数 \(N=A-Z\)。

(2) 放射線の種類

(3) 放射線の透過力

(4) 放射性崩壊(半減期)

半減期 \(T_{1/2}\):物質量が半分になる時間。 崩壊は確率的であり、時間とともに指数関数的に減衰する。

E5. 核反応とエネルギー

(1) 質量欠損と結合エネルギー

原子核の質量は陽子・中性子の和より軽い(質量欠損)。 この差に対応するエネルギーは \[ E = \Delta m\,c^2. \]

(2) 核分裂

重い原子核が分裂して軽い原子核を 2 つ生成し、大きなエネルギーを出す。

(3) 核融合

軽い原子核どうしが融合して重い原子核を作り、エネルギーが放出される。 太陽のエネルギー源。

E6. 量子現象まとめ

参考URL

 

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